2025年5月20日(火)、世界中に数多くのタブレット端末をリリースしてきたAlldocube(オールドキューブ)は、最新モデルとして『ALLDOCUBE iPlay 70 mini Pro』をリリースした。
公式サイトおよびAmazonや楽天などで販売されており、通常販売価格は税込28,999円であり、割引クーポン適用により、2万円台前半での購入も可能となっている。
2025年4月10日(木)にリリースされ、非常に大きな人気を誇った『ALLDOCUBE iPlay 70 mini Ultra』の廉価版とも言えるモデルであり、十分に優れた性能を備えつつ価格が抑えられている。そしてSIMカード対応により4G LTE通信にも対応するなど、実用性の高い8.4インチタブレットとなっている。
今回、メーカーより本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていく。
ブランド | ALLDOCUBE |
モデル名 | ALLDOCUBE iPlay 70 mini Pro |
ディスプレイ | 8.4インチ IPS |
解像度 | 1920×1200 |
リフレッシュレート | 最大90Hz |
輝度 | 450nit(Typ) |
OS | Android 15 |
CPU(SoC) | MediaTek Dimensity MT8791 オクタコアプロセッサー |
RAM | 8GB |
ストレージ | 256GB UFS |
マイクロSDカード | 対応(最大1TBまで) |
SIMカード | デュアルnanoSIMサポート |
バッテリー | 6,050mAh (18W急速充電サポート) |
スピーカー | デュアルボックススピーカー |
搭載カメラ | フロント:5MP リア:13MP |
指紋・顔認証 | 非対応 |
Widevine | L1 |
搭載ポート | USB Type-C |
対応通信規格 | Wi-Fi 6, Bluetooth 5.4, 4G LTE |
対応バンド | GSM: B2/3/5/8 WCDMA: B1/2/5/8 FDD: B1/2/3/5/7/8/18/19/20/26/28A/28B TDD: B38/40/41 |
位置測位 | GPS、Beidou、Galileo、Glonass |
本体サイズ | 202.7×126×7.3mm |
本体重量 | 公称値:310g 実測値:約312g |
今回紹介する『ALLDOCUBE iPlay 70 mini Pro』は、8.4インチ IPSディスプレイ搭載のAndroidタブレットだ。OSはAndroid 15を採用。
筐体サイズは202.7×126×7.3mm、重量は約312g(実測値)と小型かつ軽量で、長時間持ち続けても疲れず、カバンなどに入れて外出先へ持ち運ぶ用途にも適している。
ディスプレイは1920×1200解像度、最高90Hzリフレッシュレートに対応。鮮明かつ滑らかな映像を楽しむことができる。
▼WidevineはL1をサポートしており、ネットフリックスなどの動画サイトにおいて高画質映像を楽しめる。
また、デュアルボックススピーカーを内蔵しており、臨場感のある映像を楽しめる。
CPU(SoC)には「MediaTek Dimensity MT8791 オクタコアプロセッサー」を、RAMは8GBを採用。ウェブサイト閲覧や動画視聴などの一般的なタブレット利用はもちろん、軽めのゲーミングまで快適にこなせる性能を備えている。なお、最大8GBの仮想RAM拡張が可能で、よりスムーズなタブレット操作を楽しめるようになる。
256GB UFSストレージを内蔵。大量のデータを保存できる。また、カードスロットを備えており、マイクロSDカードを挿入することで最大1TBまでの容量拡張が可能となっている。
通信規格はWi-Fi 6、Bluetooth 5.4に対応。デュアルnanoSIMカードの挿入にも対応しており、4G LTE通信やGPS機能も利用できる。
前面には5メガピクセルのフロントカメラを、背面には13メガピクセルのリアカメラを内蔵しており、風景撮影からテレワーク、オンライン授業などの用途にも活用可能。
バッテリー容量は6,050mAhであり、長時間の連続使用が可能。外出先でも安心して長時間利用でき、利便性に優れていると言える。18W有線高速充電にも対応。
▼その他、6軸ジャイロにも対応。
以上の通り、非常に小型の筐体サイズに対して優れたパフォーマンスを発揮する、高コスパ&高性能なAndroidタブレットとなっている。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- タブレット本体
- USB Type-Cケーブル
- カードピン
- ユーザーマニュアル
▼タブレットの外観。8.4インチディスプレイ搭載のコンパクトかつスタイリッシュな外観。
▼正面中央には5MPフロントカメラが内蔵。
▼背面の様子
▼背面には13MPリアカメラが内蔵。
▼タブレット本体の重量は、実測で約312gと軽量。
▼タブレット本体は軽く、長時間持ち続けても腕が疲れづらい。
▼背面には金属特有のヒンヤリ感があり、そこそこの高級感もある。ただ、指紋や手脂等の汚れが目立ちやすい点がネック。
▼厚みは7.3mm(実測値)と薄く、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼上部の様子。
▼下部の様子。2つのスピーカー穴に加えて、Type-Cポートが用意。
▼右側面には電源ボタン、音量調節ボタンが用意。
▼左側面にはカードスロットが用意。
付属のピンでスロットを開き、デュアルnanoSIMカードもしくは最大1TBまでのマイクロSDカードを挿入できる。
コンパクトな筐体に必要最低限のインターフェースが詰め込まれたデザインとなっている。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
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Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2025年時点)
2024年12月26日追記 記事内容を最新の状態に更新しました。 スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark ...
続きを見る
結果として、約50万点のスコアを記録した。
性能区分 | 総合スコア | 性能の目安 | |
---|---|---|---|
スマホ | タブレット | ||
エントリー | 30万点~50万点 | 20万点~40万点 | 基本的な操作や軽量アプリの使用に適している |
ミッドレンジ | 50万点~80万点 | 40万点~70万点 | 普段使いの操作、一般的なアプリ、軽めのゲームに快適に対応 |
上位ミッドレンジ | 80万点~120万点 | 70万点~100万点 | 重めのアプリや3Dゲームもある程度快適に動作 |
ハイエンド | 120万点~150万点 | 100万点~120万点 | 高負荷な作業(動画編集、最新3Dゲーム)にも対応でき、スムーズなマルチタスクが可能 |
フラッグシップ | 150万点~170万点 | 120万点~140万点 | 最先端の性能を備え、最新ゲームやAI処理、マルチメディア作業に最適 |
ウルトラハイエンド | 170万点~ | 140万点~ | ゲーミング専用機並みの性能。最大限のパフォーマンスが必要なコンテンツや今後リリースされる最新アプリケーションに対応可能 |
2万円台の小型タブレットとしては、かなり優れたスコア結果であると言える。ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、『原神』などの激重ゲームアプリでも、設定次第では十分快適に遊ぶことのできる性能の高さだ。
▼これまでにレビューしたスマホ&タブレットのベンチマークスコア一覧はこちら
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【2025年最新】スマホ&タブレットのAnTuTuベンチマークスコアまとめ(実測値)
更新履歴 2025/06/15:ベンチマーク表に「ALLDOCUBE iPlay 70 mini Pro」を追加しました。 2025/06/13:ベンチマーク表に「Blackview MEGA 3」を ...
続きを見る
それでは以下からは、実際に使用した感想について紹介していく。
携行性に優れた8.4インチサイズ
本製品のような小型かつ軽量なタブレットは持ち運びに適しているだけでなく、長時間持ち続けても腕が疲れづらいため、読書や動画視聴など、コンテンツ視聴用端末としても最適だ。
▼持ち歩きたくなる、ちょうど良いサイズ感。電子書籍用端末としても活用できるだろう。
8.4インチ IPSスクリーンは1920×1200解像度に対応しており、細かな文字まで読みやすい。
リフレッシュレートは最高90Hzまで選択可能。滑らかな描画でページスクロール時もスムーズだ。
▼筐体のコンパクトさに対して性能も優れているため、ちょっとした空き時間にゲームアプリを楽しみたい場合にもうってつけ。
あまり大きなサイズのタブレットを持ち歩きたくない方には、非常にオススメ度の高いサイズ感だ。
大抵のタブレット用途は快適
本機のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは実に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
画像やスクリプト多めのサイトでも、読み込み時に遅延を感じたり、スクロール時にカクつきを感じることも無かった。
▼1920×1200解像度ディスプレイでは、細かな文字まで鮮明に描画されて読みやすい。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼最高画質設定の美しい映像を、スムーズに視聴することができる。
▼ディスプレイの発色は良好。映画からアニメに至るまで、深みのある色合いで楽しむことができた。
なお、WidevineはL1サポートであり、ネットフリックスやAmazon Primeビデオなどにおいて、高画質設定の映像を楽しむことが可能だ。
また、設定から最大8GBの仮想RAM拡張も可能。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴においては、何の問題もなく快適に行うことができた。
ちなみに、デジタルルクスメーター「Vici LX1336B」を使用して画面の明るさを計測したところ、最高367nitの明るさであった。
▼明るさ最大(自動明るさ調整:オン)にした状態で、真っ白なページの中央を測定。
なお、実際の見え方ベースでの明るさの目安は以下の通り。
明るさ (nits) | 実際の見え方・使用シーン |
---|---|
0~150 nits | 真っ暗な部屋での使用に適切。明るい場所ではかなり暗く感じる。 |
150~300 nits | 暗めの室内なら十分。明るい部屋ではやや暗く感じることもある。 |
300~500 nits | 室内使用では快適。カフェやオフィスの明るさにも十分対応。 |
500~700 nits | 明るい部屋や日陰の屋外で問題なく見える。直射日光下は少し厳しい。 |
700~1000 nits | 日陰や曇りの日の屋外で快適。直射日光下では「まあ見える」レベル。 |
1000~1500 nits | 晴れた日の屋外で十分見える。直射日光下でも大きな不満はない。 |
1500~2000 nits | 強い日差しの下でも快適。HDR動画視聴時は非常に鮮やかに映る。 |
2000~3000 nits | 強烈な直射日光下でもはっきり見える。HDRピーク輝度としても十分優秀。 |
3000 nits以上 | 眩しさを感じるほど明るい。屋外でも反射を感じにくく、最高の視認性。 |
明るい日中の屋外では、画面が見づらく感じるかもしれないが、室内使用時には、タブレット使用において支障を感じることは無いだろう。
スピーカー品質は及第点レベル
本機のスピーカー品質について確認してみた。
▼サウンド品質確認の様子
本製品はデュアルボックススピーカーを内蔵しているが、ボリュームを最大まで上げた場合でも、音圧はそこまで強くない。
中~高音域に関してはクリアに出力できている一方で、低音に関してはほとんどつぶれてしまっていた。
音質は及第点レベルと言ったところだ。普通に映像を視聴する分には問題ないが、迫力のあるサウンド体験は期待できないだろう。
満足度の高いサウンドを楽しみたい場合は、Bluetoothイヤホンや、外付けスピーカー等を接続することをオススメしたい。
十分にクリアだが、やや発色の薄いフロント・リアカメラ
また、本機に搭載されているカメラの性能についても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した写真。
画質自体はクリアであり、人物の表情から背景の様子に至るまで、鮮明に映し出すことができていた。激しく動いても残像などはほとんど発生せず、ウェブ会議やオンライン授業に利用しても全く問題ない品質だろう。
ただし、発色が若干薄い印象を受ける。
▼(参考)フロントカメラで録画した動画
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した写真。
▼屋外撮影(1倍)
▼屋外撮影(4倍・最大ズーム)
リアカメラ画質自体は優れており、空気感が感じられるほど、鮮明な写真を撮影できた。4倍ズーム時でも、十分にクリアな輪郭の写真を撮影可能。
ただ、フロントカメラと同様に、やはり発色が薄い印象を受ける。単純な映像記録用としては問題なく利用できるが、記念撮影などで用いるには物足りない品質と言わざるを得ない。
▼(参考)リアカメラで録画した動画
ゲーミング性能の確認
各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認した。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に操作することが出来た。
▼チャンク読み込み時にも全く重さを感じない。
▼処理の重くなりがちなバイオームでも、フレームレート低下やカクつきを感じることは無かった。
▼マインクラフトプレイの様子
アドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズなゲームプレイを楽しむことができるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HDR』までを選択することができた。
実際に試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼HDR画質設定時でも、高リフレッシュレート維持でスムーズに遊べる。
▼近くのテクスチャから遠くの風景まで、美しく描画される。
▼8.4インチ小型ディスプレイでも、十分に迫力のある映像でゲームを楽しめる。小型かつ軽量なぶん、長時間タブレットを持った状態でプレイしても腕が疲れづらい。
▼PUBGプレイの様子
『PUBG』に関しても、満足度の高いゲームプレイが可能であった。
『原神』プレイ時
続いて "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機では設定次第で十分スムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "最低" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質を "低" まで上げるとデバイス負荷が高まるが、依然としてスムーズなゲームプレイが可能。
▼画質を "中" まで上げると、場面によってはフレームレート低下を感じることがあるものの、ゲームプレイ自体は問題なく可能であった。
画質設定を "低~中" あたりに設定した状態であれば、原神クラスのゲームアプリでもスムーズに遊ぶことが可能であった。
▼多少のカクつきを感じることもあるが、ゲームプレイ自体に支障をきたすレベルではない。
▼原神プレイの様子
以上の通り、原神クラスの激重ゲームアプリでも、画質設定を抑えることである程度スムーズに遊ぶことが可能だ。
バッテリーの持続時間は一般的
本製品は6,050mAhのバッテリーを内蔵している。
動画視聴、ウェブブラウジングなど一般的な用途でタブレットを使ってみたが、計10時間ほどは充電なしでも利用し続けることが可能であった。
▼バッテリーセーバーを起動すれば、より長時間の利用が可能。
ただし、負荷の重いゲームアプリをプレイした際には、2.5~3時間ほどでバッテリー残量が10%を切ってしまう。この価格帯のタブレットとしては一般的なバッテリー持続力であり、外出先で長時間の利用を予定している場合には、モバイルバッテリー等の携行をオススメする。
なお、本製品は18W急速充電に対応しており、わずかな充電時間でバッテリーをあっという間に回復できる点も嬉しい。
『ALLDOCUBE iPlay 70 mini Pro』のまとめ
今回紹介した『ALLDOCUBE iPlay 70 mini Pro』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 性能の高さに対して、2万円台のリーズナブルな価格
- 小型・軽量(約312g/厚さ7.3mm)で携行性良好
- 90Hzリフレッシュレート対応
- デュアルnanoSIMサポート
- AnTuTuスコア約50万点の優れた処理性能
- 高負荷ゲームアプリも、設定次第でスムーズなプレイが可能
- 18W急速充電対応
悪かった点
- スピーカーの低音は弱く、音圧も控えめ
- カメラの発色がやや薄め
以上の通り、2万円台前半(クーポン割引込み)のリーズナブルな価格に対して、優れた性能と携行性を備えた高コスパ小型タブレットとなっている。
コンパクトかつ軽量、薄型の筐体は持ち運びに最適であり、外出先で読書や動画視聴、ウェブ閲覧などを楽しむにはうってつけの端末と言える。デュアルnanoSIM対応により4G LTE通信をサポートしており、利便性が高い。
AnTuTuベンチマークテストでは約50万点のスコアを記録。『原神』のような高負荷アプリでも設定次第で快適に動作するだけのポテンシャルを備えている。
スピーカーやカメラなど、一部で価格相応の妥協点はあるものの、2万円台前半という手の届きやすい価格帯で、ここまでの性能&実用性実現している点は実に素晴らしいと感じられた。
「SIM対応で性能と携行性に優れ、なおかつ価格もリーズナブルなタブレットが欲しい」と感じている方には、間違いなく現時点でオススメできる一台だ。
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